水のコラム

自分の家のお風呂に排水トラップがない時はどうすればいい?

2021年12月24日  お風呂のメンテナンス


多くの家にあるお風呂場の排水トラップ。

排水トラップには、下水の嫌な匂いや虫を防ぐという働きがあります。しかし、ごく稀に排水トラップがない家もあります。

排水トラップがない家は、追加で取り付けることが可能です。

部品はホームセンターの水回りコーナーにて販売されています。この記事では、バスルームにある排水トラップの仕組みやない場合の対応方法や、掃除の仕方など詳しく解説します。

排水トラップの仕組み

排水トラップとは、水道管の下水の嫌な匂いや害虫の侵入を防いでくれる構造・器具のことで、いくつかの種類があります。

1つ目は、椀トラップです。

文字どおり、お椀をひっくり返したような構造をしている排水トラップを指します。
簡単に掃除がしやすいのが特徴ですが、封水が蒸発しやすく下水の匂いがすることもあります。

2つ目は、ドラムトラップです。
排水溝がドラムのような形状になっていて、溜まっている水がなくなりにくいという特徴を持っています。しかし、詰まりが起きやすいというデメリットがあります。

3つ目は、菅トラップです。一般家庭でよく見られるタイプの構造の管トラップです。

S字・U字・P字といった形に配管を曲げることで、水を溜める空間を作り上げています。他の構造よりスペースを取りません。しかし、髪の毛が詰まりやすいというデメリットもあります。
■いやなにおいの原因
下水からの悪臭や害虫の侵入を防ぐため、排水管の中に「封水」と呼ばれる水が溜めてあります。

「封水」が何らかの原因によって役割を果たせなくなると、排水管から嫌な臭いがする、虫が侵入するといったトラブルが起こることもあります。封水が役割を果たせなくなることを「破封」と呼びます。「破封」の原因は、主に4つが考えられます。

1つ目の原因は、自己サイフォン現象です。

これは、バスタブの中に溜まった水を抜くときなど、一気に水を流す時に生じます。一度に大量の水を流すことによって、排水管に溜まっていた封水が流されてしまうのです。流してしまった際には、水を排水管に流して溜めるようにしておきましょう。

2つ目の原因は、吸い込み作用です。

一般的な住宅の場合、各場所にある排水管は排水管立を介してつながっています。そのため、上の階の排水管で排水が勢いよく流されると、水を流していない排水管でサイフォン現象が起こってしまうのです。そして、封水の量が減少してしまいます。水を流す勢いに注意し、流してしまった際には、水を排水管に流して溜めるようにしましょう。

3つ目は、毛管現象です。排水管に髪の毛などが流れずに引っかかっていると、封水が徐々に吸い上げられていきます。封水が減少し、破封が起こることもあります。この場合、強力な洗剤を使用して汚れをしっかり取り除いてあげましょう。

4つ目は、蒸発です。水が流されないままの状態が続くと排水溝の中が乾燥し、封水が少なくなってきてしまいます。蒸発がずっと続くと、破封を引き起こす原因になります。長期間の旅行で水道を使用しない場合、排水溝にサランラップを巻くなど、封水が蒸発しにくいような環境を保つように工夫しましょう。

自分の家のお風呂に排水トラップがない時はどうすればいい?

大抵の家にはバスルームに排水トラップが設置されています。しかし、築年数が古い家ではバスルームに排水トラップがない場合もあるでしょう。

排水トラップがない家では、お風呂場の水が直接排水管に流れていくため、下水の嫌な臭いがするケースがあります。そのため、臭いが気になるという方は、排水トラップや防臭キャップをセットし、排水溝に蓋をすることをおすすめします。

排水トラップや防臭キャップは、ホームセンターや通信販売でも購入できますし、1,000円以内で安価に手に入るものもあります。設置自体も簡単なので、すぐに取り付けてみましょう。

ただし排水溝の大きさによって、排水トラップのタイプが違うので、しっかり確認した上で購入するようにしてください。

お風呂の排水トラップの掃除方法

詰まりなどのトラブルを防ぐためには定期的なバスルームのメンテナンスが欠かせません。

バスルームの排水トラップは、どのように掃除すればよいのでしょうか。
■排水トラップの掃除手順
バスルームの排水トラップは、ヘアキャッチャーと封水筒、排水ピースという部品で構成されています。排水トラップを掃除する際は、部品を取り外し、正しい手順で掃除することが重要です。

まずは掃除に必要なゴム手袋・使い古しの歯ブラシ・スポンジ・ゴミ袋を用意しましょう。

次に、排水溝カバーを外して、ヘアキャッチャーヘアーキャッチャーと封水筒のつまみを握り、回しながら取り外してください。

取り外し終えたら、ゴム手袋で大きな汚れを取り除き、歯ブラシやスポンジなどを使いながら細かい汚れを取っていきます。

このとき汚れを洗い流してしまうと、詰まりの原因になってしまうことになるので、必ず汚れやゴミはゴミ袋に入れて処分してください。

その後、封水筒の下にある排水ピースもきれいにしていきます。他の部品と同様、スポンジや使い古しの歯ブラシで細かい汚れを取っていきましょう。すべてのパーツをキレイに掃除し終えたら、外した時と逆の順番でパーツを元に戻していきます。
■パーツの状態を確認する
パーツ一つひとつを取り外して掃除すると、汚れを除去できることはもちろん、部品の状態をチェックすることもできます。

パーツをチェックした際、どこか欠けている、劣化しているなどの問題点が見られたら、できるだけ早く新しいパーツに交換することをおすすめします。

ワントラップ・ドラムトラップも掃除方法はほとんど変わりません。しかし、ドラムトラップのドラムというパーツは取りだすのが難しいケースがあります。そのため、難しいと感じる場合に無理やり外そうとしないでください。工具など使って力をかけてしまうと、ドラムをロックしている突起が破損してしまうという危険もあります。

詰まりがひどいときには、ラバーラップやワイヤーブラシを使って、汚れを除去するようにしましょう。異物などが詰まったときにはラバーラップを使用するのがおすすめです。排水溝にピッタリと隙間なくくっつけ、押し引きして使うと、つまりの原因を取り除くことができます。

また、詰まりの原因となる蓄積した汚れや髪の毛をかき出したい時は、ワイヤーブラシを用います。

このように、詰まりのタイプによって道具を使い分けると、確実にきれいにすることができます。

詰まりが解消しない場合には、排水管洗浄剤を使用します。とても強力な薬剤なので、たいていの詰まりを解消することができますが、使用する際は必ず空気の入れ替えをしましょう。

まとめ

水道管の下水の嫌な匂いや害虫を防いでくれる排水トラップ。排水トラップには、下水からの悪臭や虫の侵入を防ぐため、排水管の中に「封水」と呼ばれる水が溜めてあります。

「封水」が何らかの原因によって役割を果たせなくなると、排水管から嫌な匂いがする、害虫が侵入するなどの問題が生じる可能性があります。詰まりなどのトラブルを防ぐためにも、普段から定期的にバスルームの排水トラップを掃除しておきましょう。

排水トラップの掃除をする時は、パーツの状態も確認しておきましょう、古くなったパーツはその集う交換しておくと大きなトラブルの予防となります。

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