水のコラム

京都市の景観条例は細かく決まっている!忘れてはいけない寒暖差の対策

2024年08月20日  その他


京都市の観光をしていると、町並みが整っていると感じることはありませんか?
それは、京都市には景観条例というものがあるからです。
 
京都市は景観条例により、景観地区ごとに町並みを整えるための制限が設けられているでしょう。
 
今回は京都市の景観条例についてと、盆地である京都で、忘れてはいけない寒暖差への対策についてご紹介しています。
 

京都市の景観における基本方針


京都には1200年以上の歴史があり、その町並みは日本国内だけではなく、海外でも評価が高いです。
京都は歴史の都として、人々に愛される町なのです。
 
今の京都市の町並みは、先人たちの努力により育まれ、守られてきました。
そして今を生きる私たち京都市民が、守り続けているものです。
 
50年先や100年先の京都市が今のように世界から愛される町であるように、京都市の付加価値を高めることが必要だと言われています。
そのために、京都市の景観を守り続けることはとても大切なことだと考えられているのです。
 
京都市では京都の景観を保つために、5つの方針を掲げています。
 
【景観法に基づく景観計画における方針】

  • 「盆地景」を基本に自然と共生する景観形成
  • 伝統文化の継承と新たな創造との調和を基調とする景観形成
  • 「京都らしさ」を活かした個性ある多様な空間から構成される景観形成
  • 都市の活力を生み出す景観形成
  • 市民・事業者・行政等のパートナーシップによる景観形成

 
参考:京都市┃京の景観ガイドライン
 

京都市には景観を保つための地区分けがある


景観地区とは、景観法や都市計画法に基づき、都市計画区域または準都市計画区域内において、市街地の景観を整えるための定めがある地区のことです。
 
京都市では「美観地区」と「美観形成地区」の大きく2つの地区に分け、更に中で細かく分かれています。
 

美観地区

美観地区は山ろく型、山並み背景型、岸辺型、旧市街地型、歴史遺産型、沿道型の6つに分かれています。
 

  • 山ろく型:低層の建築物且つ、自然に調和した景観
  • 山並み背景型:山並みと自然に調和した屋根の形状等に配慮が必要な景観
  • 岸辺型:水辺との調和に配した景観
  • 旧市街地型:歴史的市街地の趣に合わせた景観
  • 歴史遺産型:世界遺産や伝統的な建築物等によって成された景観
  • 沿道型:中高層の建築物が群を成している景観

 

美観形成地区

美観形成地区は、市街地型と沿道型の2つに分かれています。
 

  • 市街地型:市街地が形成されている地区の、良好な町並みの創出が目的とされている
  • 沿道型:沿道の景観の創出が目的とされている

 

景観を保つための5つの策


京都市の景観を保つために、高さ制限やデザインの制限、 眺望景観や借景における制限、歴史的な町並みを守るための取り組み、広告物の制限が定められています。
 

高さ制限

京都市に建築物を建造する場合、地域の特性に合わせた高さの制限が定められているでしょう。
 
京都市の町並みは、世界遺産などに選出されている歴史的遺産や、京町屋による風情のある建築物などがあるため、都心部から三方の山すそに行くごとに、建物の高さが低くなるように町並みが構成されているのです。
 
建物の高さ制限は地区ごとに異なり、10m・12m・15m・20m・25m・31mの6段階に細かく区切られています。
 

デザインの制限

以前の京都市のデザイン基準には、基本となる種別基準がありましたが、今は地区ごとの景観の特性を活かした地区別基準が設けられており、地域ごとの景観の特性を活かしたデザインでの設計が基本となっています。
 
これにより、京都市全域の景観を損なうことなく、優れた景観の保全や形成を図ることができるのです。
 

眺望景観や借景における制限

京都市には、素晴らしい 眺望景観や借景が数多く存在しています。
 
東福寺の東福寺本坊庭園や、平安神宮の平安神宮神苑、天竜寺の曹源池庭園などの庭園は、参拝の際に目を奪われるのではないでしょうか。
 
清水寺奥の院からは境内にある約1,000本のもみじだけではなく、京都市内を一望することができ、訪れる人の目を引くことでしょう。
 
これらの眺望景観や借景を守るために、眺望景観創生条例を制定しているのです。
 

歴史的な町並みを守るための取り組み

京都市には、伝統的な建築様式で建造された京町屋が数多く現存しています。
京町屋は町屋カフェや民宿などでも利用されており、足を運んだことがある人も多いのではないでしょうか。
 
京町屋は、京都市の歴史都市としての景観の基準を構成する象徴的な建造物です。
 
京町屋を修繕するための助成を行うことで、歴史的な町並みを守るための保全と再生を図っているでしょう。
 

広告物の制限

京都市内では、屋外に掲示する広告物への基準が定められています。
 
優良な屋外広告物へは支援する制度が設けられており、基準に則って制作された広告物は、美しく品格のある都市景観の一旦を担っているでしょう。
 
優良な広告物と認められるためには、点滅式や可動式の照明を使用していないこと、地区ごとの特性に従った場所への掲示を行うこと、地区ごとの特性に配慮したデザインなどの設計を行うことなどが必要です。
 

デザインの定め


京都市の景観条例では、建築物の高さだけではなく壁や屋根の定めなど、デザインにおける仔細も、地区ごとに細かく分けられているのです。
 

共通基準

地区に係わらず、設けられている基準です。
複数の基準があるため、ここでは外壁に使用ができない色や屋根の様式、給湯器などの設置位置についてご紹介します。
 

外壁に使用できない色

R(赤)系の色やYR(黄赤)系の色は、彩度が6を超えるものを使用できません。
Y(黄)系の色は彩度が4を超えるもの、G(緑)系の色・GY(黄緑)系の色は彩度が2を超えるものは使用できないでしょう。
 
ただし着色したものではなく、自然の色合いで彩度が規定値を超えている場合は、これに該当しないケースもあります。
 
着色を行う場合、基本的に派手な色合いを選択することはできません。
 

屋根の様式

屋根に瓦を使用する場合、色合いはいぶし銀を使用し、銅板を含まない金属板で屋根を造る場合には、光沢がない黒や濃い茶色・灰色で仕上げる必要があります。
 
また勾配も細かく設定されており、勾配についてはどの地区に建造する建築物かによって変わるでしょう。
 
庇や軒の高さ、サイズ、デザインなどにも基準が定められています。
 
太陽光パネルの設置は認められていますが、色合いを建築物に合わせる必要があり、デザインを選択する際には色の選択に気を付ける必要があるのです。
ただし、一部の地区では太陽光パネルの設置自体が認められていないため、設置を検討する際は、設置可能な地区であるかの確認をした方が良いでしょう。
 

給湯器など設置位置

公共の場所から見ることができる場所に取り付けをする場合、給湯器の前面に格子などを設置し、格子の色を建築物と合わせることで、建築物本体の一部であるように見せる配慮が求められます。
 
これはクーラーの室外機も同じでしょう。
京都市では給湯器やクーラーの室外機などを、そのまま設置することは望ましくないのです。
 

地区別基準

地区ごとに設けられた基準です。
地区の特性を活かしたものとなっており、屋根の勾配や屋根の材質、外壁の材質など、細かく定められています。
 
また低層・中層・高層といった、建築物の規模に応じてデザインが定められている地区もあるでしょう。
 

山ろく型美観地区

山ろくの自然景観と調和できるデザインが求められます。
 
背景となる山並みと調和し、周辺への圧迫感を低減しつつ、生け垣などによるまとまりが道沿いにあると良いでしょう。
 
北白川・銀閣寺周辺や、渋谷・馬町、本町筋・稲荷山周辺、今熊野・泉涌寺周辺が該当地区です。
 

山並み背景型美観地区

鴨東地域及び歴史的市街地の一部から構成されており、市街地に豊かな緑地空間がある地区です。
 
見下ろした際の景観にまとまりがあるような町並みを形成できるデザインで、周辺の圧迫感の軽減も必要でしょう。
また大規模な建築物を建造する場合、東山への眺望を損なわないための配慮が求められます。
 
京都大学周辺や、聖護院・吉田山周辺、下賀茂神社周辺、田中・吉田が該当地区です。
 

岸辺型美観地区(一般地区)

鴨川などの水辺が中心となり形成された地区のため、河川側から眺めた景色への配慮が求められる地区です。
また川側に設備機器を取り付ける場合、修景が必要です。
 
鴨川東や鴨川西、哲学の道、岡崎疎水、高瀬川、濠川・宇治川派流が該当地区になります。
 

岸辺型美観地区(歴史的町並み地区)

河川沿いに伝統的な建築物が多く立ち並ぶ地区です。
連担する町並みへの配慮が必要となり、岸辺の風情を崩さないためのデザインが求められます。
 
高瀬川や鴨川西、白川(岡崎・祇園)が該当地区です。
 

旧市街地型美観地区

京町屋が多く現存する地区ですが、現代都市としての活動も活発な地区です。
 
京町屋を中心とした和風を基調とした町並みは残しつつも、現代風の建築物が違和感なく共存できるデザインになることが求められるでしょう。
 
御所周辺や鴨川、西陣、鴨東、二条城周辺、本願寺周辺、伏見、職住共存地区が該当します。
 

歴史遺産型美観地区

世界遺産などの歴史的資産や、伝統的な町並み景観との調和を守る必要があるため、中低層の建築物が立ち並ぶ地区です。
 
また一般地区以外では、歴史的景観保全修景計画または界隈景観整備計画で地区特性に応じた詳細な定まりがあります。
 
歴史的景観保全修景地区や界わい景観整備地区、下賀茂神社周辺、御所、二条城、本願寺、東寺、祇園・清水寺周辺が該当地区です。
 

沿道型美観地区

歴史的市街地から東西南北の四方に走る、幹線道路から構成された地区です。
 
歩行空間の確保や、屋上からの景観に統一感がある道なりが形成されている必要があるでしょう。
また壁面を整えるなどの、整然とした沿道景観の保全が必要です。
 
三条通や烏丸通、堀川通、河原町通、五条通、御池通、四条通が該当します。
 

市街地型美観形成地区

昭和初期には市街地が形成されていた地区で、京都らしさを引き継ぎつつ、新たな建築物を建造することが求められています。
 
建築物の色彩や屋上景観など、町並みへの配慮と良好な市街地景観の両立が必要でしょう。
 
壬生・朱雀や西ノ京、小山、高野、京都駅周辺、西七条・唐橋が該当地区です。
 

沿道型美観形成地区

中高層の建築物が中心となり、京都にふさわしい建築物の建造が求められます。
京都らしい落ち着きのある道沿いの景観を形成しつつ、道なりを整える必要もあるでしょう。
 
五条通や北山・白川通、西大路・北大路通、二条駅周辺、京都駅前、衣掛けの道、その他沿道が該当地区です。
 

建築物の規模について

低層建築物、中層建築物、高層建築物にはそれぞれ規定があります。
 
低層建築物とは3階以下の高さの建築物のことで、10m以下という制限があり、これには特定勾配屋根を用いた建築物の軒の高さも含まれるでしょう。
 
4階以上もしくは10m以上15m以下の建築物が、中層建築物に該当します。
 
高さが15mを超える建築物はすべて、高層建築物になるでしょう。
 

寒暖差対策が必要


京都以外にお住いの人もご存じの通り、京都は盆地のため夏は暑く、冬は寒いです。
そのため、快適な生活環境を確保するためには、建築物には寒暖差の対策が必要となります。
 
水道管や蛇口のトラブルは、夏や冬に特に起こりやすいことはご存じでしょうか?
 
万が一水道管がむき出しになっている場合、夏の日差しや紫外線、照り返しなどの熱で劣化していきます。
また冬は外気の温度が下がることで水道管が凍結してしまうこともあるでしょう。
 
京都市には多数の京町屋が残存しております。
京町屋は古くからある建築物のため、現代の建築物と比べて夏の暑さや冬の寒さを感じやすい造りとなっているのです。
 
寒冷地対応の蛇口を設置していない場合、気温の低下に伴い蛇口が寒さで損傷し、故障してしまうこともあります。
 
冬場は大阪や兵庫では少し暖かいと思っていても、京都では雪が降っていることがあり、夏場は夜になっても昼間の暑さが残っていて湿度も高いため、暑さと寒さの両方への対策が必要です。
 

京都での水トラブルはきょうと水道職人へ!


京都での水まわりのお困りごとは、きょうと水道職人にご相談ください!
きょうと水道職人は、京都市など京都府の各自治体で指定を受けた、水道局指定店です。
 
きょうと水道職人は、地域密着型の水道メンテナンスサービスを提供しています。
作業員は京都に在住しているため、京都市の景観条例や京都の寒さや暑さを良く理解しております。
 
例えば給湯器の交換や修理など、格子を設置しており依頼をしにくいということがあるかもしれません。
きょうと水道職人は京都の水道メンテナンスサービス業として、住宅事情に配慮した対応方法のご提案をさせていただきます!
 
また気温による水道管のトラブルも、きょうと水道職人にお任せください!
水道局指定店であるきょうと水道職人では、水道管の修理や交換を行うことができます。
 
水まわりのトラブルは、きょうと水道職人になんでもご相談くださいませ!
 

まとめ

京都市の町並みは美しく、私たち京都に住む人間も、町並みに目を奪われることがあります。
 
京都市の景観条例は、他県から引っ越してくる人からすると厳しいと感じることがあるかもしれませんが、自治体に問い合わせをすれば地区ごとの仔細の確認ができるため、不明点がある場合は自治体に問い合わせをしてみてください。
 
京都市ではコンビニや配送業者なども、外観を京都の町並みに合わせています。
寺院風のコンビニや、時代劇のセットのような運送会社の外観など、観光地以外にも見どころがたくさんあるので、見つけると楽しい気持ちになるかもしれません。

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