水のコラム

台所にある排水管の構造はどうなっているの?メカニズムを解説

2022年10月08日  キッチン


毎日使う台所で詰まりが発生し、水が流れなくなってしまうと慌ててしまいますよね。普段から台所にある排水管の構造や仕組みを知っておくことで、詰まった時に迅速に対処できます。なお、排水管が詰まらないように工夫して使用するのも大事です。

詰まりの原因になるものを最小限流さないようにして、日頃から掃除もこまめに実施しましょう。それでも詰まってしまった場合は重度の詰まりにならないように、市販されている詰まり解消アイテムを用いて、早めに解消してください。

本記事では、台所にある排水管の構造と排水管から下水までの構造、詰まりが発生しないようなシンクの使い方と詰まったときの対処法について詳しく解説しています。

台所にある排水管の構造

台所にある排水管は、排水バスケット・排水トラップ・排水ホースの3つの部品からできています。それぞれの部品には排水口の悪臭や詰まりを防ぐ役割があります。

排水バスケットはシンクから流れてきたゴミや食べカス、野菜くずを受け止める役割があり、「ゴミ受け」とも呼ばれます。この「ゴミ受け」のバスケットの形状は、浅型・深型・細型があります。

排水バスケットをゴミが通過して排水口に流れ込むと、悪臭や害虫の発生原因となってしまうかもしれません。排水バスケットの下にある排水トラップは、お椀のように排水溝を覆って下水から害虫や悪臭が侵入するのを防ぐ役割があります。

排水トラップはその形状から「椀トラップ」と呼ばれ、内部には「水封」と呼ばれる水が常に溜まっている場所があります。

椀トラップの仕組みはシンクから水が流れると、溜まっていた水と共に害虫・悪臭も一緒に下水に流れて、水封には常に新しい水が溜まるというものです。他にSトラップとPトラップが一般的に使われています。

排水トラップは配管の曲がりくねった部分に水を溜め、下水から上がってくる悪臭やガス(硫化水素)、害虫や害獣をせき止める仕組みになっています。配管の掃除を怠ると、ヘドロのようなヌメリや汚れが蓄積されて排水しにくくなってしまいます。

排水トラップと繋がっているのが、シンクの水を下水道へ排水するための排水ホースです。排水ホースの形状には、ネジ式排水ホース・差込式排水ホース・Y字型排水ホースがあります。

一般的な家庭のキッチンはネジ式排水ホースと差込式排水ホースです。Y字型排水ホースは、主に飲食店で使用される業務用部品です。どの排水ホースも素材はビニールなので、長期間使用すると劣化してしまいます。

排水口の悪臭や詰まりが気になりだしたら、排水ホースを交換すると改善する場合があります。

台所にある排水管から下水までの構造

家の中のトイレや台所、浴室の排水は横引き配管に勾配が付けられています。排水口から流れ落ちて行った汚水の通り順は、排水トラップを通過したのちに排水管を縦引き配管・横引き配管という順です。

その傾斜を川のように流れ、排水桝を通って公共下水道に流れていきます。横引き配管の距離が長いと水の流れが弱くなり、途中で小さな固形物が蓄積されてしまうこともあります。

経年劣化で配管内に痛みがあると、詰まりが発生してしまうこともあるので注意しましょう。施工不良や地盤沈下などで本来の勾配が不足し、流れが悪くなることもあります。

排水管・排水桝を定期的に点検・清掃すれば未然に防げます。排水口付近の詰まりではない場合は、排水管や排水桝などに原因となるものがあることも考えましょう。

排水管の流れが悪いときはシンクの使い方を見直そう

台所にある排水口の流れが悪くなる最大の原因として考えられるのは、油汚れです。鍋やフライパン、食器に付いた油をそのまま流してしまうのはやめましょう。

キッチンペーパーなどで油をふき取ってから洗うだけで、改善できます。排水口に流れ出た油が固まると、そこにさまざまなゴミがくっついて蓄積してしまいます。食材カスや野菜くずなど小さな異物も排水口を詰まらし、水の流れを悪くするので注意が必要です。

細かい食べくずなどは、シンクの排水口に設置してあるゴミ受けの隙間を通り抜けていってしまいます。ゴミ受けネットを取り付けることで、少しは改善できます。また、ゴミが詰まったまま放置すると悪臭やカビの発生にも繋がってしまうでしょう。排水口周りはこまめに掃除しましょう。

また、固形物を落とさないように意識しましょう。固形物を落としたままにしておくと、そこ上にさらにゴミが溜まり、水の流れが悪くなってしまいます。

排水口のすぐ下の排水トラップは構造上どうしても詰まりやすくなっていますが、日頃から使い方を注意するだけで、排水口の詰まりは予防できます。

排水トラップが深い位置にあり、ゴミ受けも深い構造になっている排水口は掃除もしづらく、ゴミが沢山溜まってしまって不衛生になりがちです。その場合は、排水トラップとゴミ受け部分を浅いタイプに交換するのがおすすめです。

シンクの使い方を見直すことで、排水口の詰まりを予防して水の流れが悪くなるのを最小限にできます。

台所の排水管がつまった場合の対処法

排水口が詰まってしまった場合、自分で対処できることとできないことがあります。自分でできる対処法は次の通りです。

・パイプ洗浄剤を使用する
・真空式パイプクリーナーとローポンプを使用する
・ワイヤーブラシを使用する

パイプ洗浄剤は、排水管内に付着したヘドロやヌメリを簡単に除去してくれます。水の流れが悪い状態を改善する上に悪臭も防げるのでおすすめです。定期的にパイプ洗浄剤を使用し、詰まりの発生を未然に防ぐこともできます。

真空式パイプクリーナーとローポンプで詰まりを解消できます。昔ながらのトイレで使わられるラバーカップと同じ仕組みで、詰まりを吸引してください。

ラバーカップや真空式パイプクリーナーは重度の詰まりを解消するのは難しいですが、ローポンプは水道業者が使用するプロ仕様になっているので重度の詰まりにも適用できます。しかしサイズも大きく価格も高いため、重度の詰まりが発生したときに用いましょう。

配管の奥の方で詰まりが起きている場合は、ワイヤーブラシを使用しましょう。長いワイヤ―で詰まりの原因をかき出します。ワイヤーブラシの強力なものがプロ仕様のトーラーです。重度な詰まりの場合に使用されることがあります。

これらを試してみても詰まりが解消されない場合は、水道業者に依頼することがおすすめです。水量が多く水圧が高い業務用高圧洗浄機を用い、短時間で排水管内を洗浄してくれます。

軽度な詰まりは市販の道具を使って自分でも解消することが可能ですが、重度の詰まりは、無理に対処すると配管の接続部分が外れてしまうなど他のトラブルが起きてしまう可能性もあります。

費用は掛かりますが、水道業者に依頼してプロ仕様の機器を使い、詰まりを解消させることも考えましょう。

まとめ

台所の排水が悪くなってしまうのは、排水口の構造に要因があることが分かりました。排水トラップは水を溜めて、下水からの悪臭や害虫・害獣をせき止めています。

しかし、その部分にシンクから流れてきた食べカスや油などが溜まり、ヌメリや汚れが蓄積して水の流れを悪くする上に悪臭も発生させます。台所の排水口には詰まりの原因となるものを流さないことが、とても大切です。

市販されている液体パイプ洗浄剤やゴミ受けネットを使うなど簡単に掃除をしたり、排水口に流れる食品カスなども最小限に留めたりすることで予防できます。

日頃からシンクを丁寧に使い、こまめに掃除することで詰まりを回避できます。清潔で気持ちの良い台所シンクを維持していきましょう。

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