水のコラム

トイレレバーが戻らない!慌てずできる対処法を解説

2022年11月29日  トイレのトラブル

トイレの故障は、排水口部分だけではありません。レバーでも発生します。水を流そうとしたらレバーが戻らないなどの状態になることもあり、焦ってしまう方も多いです。

しかし、レバーの故障は落ち着いて対応すれば家庭でも修理できます。対処法をご紹介するので、いざというときの対応を覚えておきましょう。

まずはトイレの構造を確認しよう

故障を直すにはトイレの構造を理解する必要があります。トイレのタンク内には水が溜まっており、この水を流すことで排水口へ汚物を流します。

レバーを引くと、タンク下の排水口につながっている部分を閉じている「フロートバルブ」と呼ばれるパーツが開き、水が流れる仕組みです。バルブは水が流れ切ると自動で閉じます。

タンクの中には浮き球とボールタップと呼ばれる給水弁があります。ふたつはセットになっており、浮き球が下がるとボールタップが開いて給水される仕組みです。フロートバルブが開くと水位に合わせて浮き球が下がるので、ボールタップも開きます。これにより、タンク内には水が再びたまり始めます。

浮き球がある程度上がりきると弁が閉まり、給水が完了します。この一連の流れにより、トイレは繰り返し水を流すことができるのです。

トイレレバーの原因は全部で3つ

レバーの故障は、トイレ内の流れが何らかの原因により遮られるために起こっています。原因は複数ありますが、大きく分けると3つに分類できます。故障の際に原因を調べるときは、以下3つの原因を調べましょう。

レバーとバルブにつながっている鎖
レバーは、バルブと鎖でつながっています。鎖が経年劣化で切れたり、レバー軸やバルブから外れたりすると、トラブルが発生します。

経年劣化が原因でない場合だと、トイレをリフォーム・修理したときに取り付けたチェーンの長さが短すぎる長すぎるせいで正常に動かないなどもよくある原因です。

節水や節約テクニックの中に、タンク内にペットボトルを入れていると、このペットボトルが故障原因になることもあります。ボトルが鎖に絡まると、レバーが回らなくなることがあります。

鎖に問題がある場合は、パーツ交換で対応可能です。タンク内にものが入っているなら、異物を取り除けばすぐに改善します。

バルブの根元や本体
鎖に異常が見つからない場合、バルブをチェックしましょう。バルブは鎖でつながれていますが、固定されているわけではありません。まれに外れたり、ずれて隙間が生まれたりします。

バルブ自体が根元から外れることもあり、どの場合も動作に異常が発生します。バルブの異常は、鎖同様、パーツ交換や調整で修理できる故障です。

レバー本体の軸
鎖とバルブに異常がない場合、レバー自体が原因である可能性が高いです。軸が折れる・曲がるなどの故障が発生すると、動作に異常が出ます。また、レバーが錆びると「動きはするけどぎこちない・違和感がある」などの異常が発生します。

この場合もほかのパーツ同様、新しいパーツに交換すれば修理できる故障です。錆が原因の場合、軽度であれば錆取りや潤滑油で改善できる可能性があります。

原因の確認方法

レバーに発生する故障を調べるには、タンクを開けて中を調べなくてはなりません。安全にタンク内を調べるには、正しい確認方法を知る必要があります。タンクを開ける際の手順を覚えましょう。

止水栓を閉める
タンクを開ける前に、トイレの止水栓をとめましょう。止水栓を止めれば、タンク内への給水も止まるので、安全に中を確認できます。水が流れっぱなしのときも、止水栓を止めれば水が流れなくなるので、応急処置の一環として覚えておきましょう。

止水栓は、マイナスドライバーで動かせます。溝にドライバーをはめて、水が止まるまで回しましょう。回した回数を覚えておくと、後で栓を開けるときに戻しやすくなります。止水栓が見つからないときは、水の元栓を閉めてください。

タンクのふたを開けて中を確認する
止水栓を止めたら、タンクふたを開けましょう。垂直にもち上げると開けられます。陶器製で重たいため、開けるときは気を付けてください。確認作業で傷ついてしまうのを避けるため、安全な場所に置きましょう。

ふたを開けるとカバーがあります。カバーもタンクふた同様開けてどかしておきましょう。カバーを開けるとタンクの中が見えますので、鎖・バルブ・レバーをそれぞれ確認し、異常がないか調べてください。

手洗い付きタンクだと、給水管とふたがつながっています。手でも外せますが、硬くて外れない場合はモンキーレンチが必要です。手洗い付きタンクを開けるときは、マイナスドライバー同様事前に用意しておくとスムーズに作業できます。

原因が判明したらふたを戻す
異常を発見したら、ふたをもとに戻しますが、そのまま応急処置を行うなら戻す必要はありません。修理後に戻しましょう。故障が発生しているトイレを使うと危険なため、止水栓を閉めたままにして、使えない状態にしておきます。

原因を確認したら、業者を呼ぶか、自分で修理するための道具を準備するなどの行動に移りましょう。

原因別応急処置方法

レバーの故障は、多くの場合パーツ交換で修理できます。原因別の応急処置方法を知っておけば、業者に相談しなくても修理可能です。応急処置の流れを解説するので、いざというときはこちらをご覧ください。

用意する道具
まずは以下の道具を用意しましょう。

・マイナスドライバー
・モンキーレンチ
・ゴム手袋
・ビニールシートまたは新聞紙
・雑巾
・バケツ
・ビニール袋
・交換用の新しいパーツ

レバーが動かないと、汚物を流せません。落ち着いて対処するためには、汚物の処理も必要です。バケツ・ビニール袋はそのために活用します。そのほかの道具は修理に必要な道具です。

新しいパーツは鎖・バルブ・レバーのどれかを用意することになりますが、トイレのパーツはメーカー・型番ごとに違いがあるため、適切なものを用意しなくてはなりません。事前にトイレの型番などを調べたうえで用意しましょう。

排せつ物があるなら片付ける
まず、排せつ物が便器内にあるならそれを片付けます。トイレや排水管が詰まっていなければ、水を流し込めばきれいにできます。中身が飛び散ることがあるため、ビニールシートや新聞紙で周りを養生しておきましょう。

養生が終わったら、バケツに6~8ℓほどの水を汲み、トイレの中に流し込んでください。一気に水が流れるように流すのがポイントです。水が流れたら、バケツに先ほど流した水の半分くらいの水を用意して、便器の中に入れます。

止水栓を閉めてからふたを開ける
この時点で止水栓を閉めていないなら、ふたを開ける前に栓を閉めておきましょう。閉め終わったら、原因を確認するときと同じ手順でふたを開けます。

ふたとカバーは作業中邪魔になるので、安全なところに置いておきましょう。ふたを開けたらゴム手袋をつけて、次の作業に移ります。

原因のパーツを外すまたは取り除く
ふたを開けたら故障しているパーツを取り除きます。鎖が原因の場合、鎖の長さを調節したり、つけなおしたりしましょう。

鎖は、バルブが閉じているときに、ピンと張った状態から少し緩めの長さが目安です。異物が絡みついているなら取り除いてください。作業後、実際に水を流して違和感があるようなら、再度鎖の長さを調節しましょう。

新しいパーツに交換する
鎖やバルブ・レバーの劣化・故障がある場合は、新しいパーツに交換します。レバーには鎖がついているので、外してください。外し終えたら、レバーを留めているナットを外します。手で外れないときは、モンキーレンチを使ってください。

ナットが外れたら、古いパーツを外側に向かって引き抜けば外れます。新しいパーツを取り付けましょう。表記に注意しながら、タンクに開いている穴の突起に、パーツ付け根の突起をかみ合わせます。

取り付けたらナットで固定しましょう。外れにくく、回しやすいパーツが汚れたり、錆びたりしていたらきれいにしてからつけてください。

レバーに鎖を付ける
交換し終わったら、先端に鎖を取り付けます。鎖の長さに注意しながら取り付けてください。すべての作業が終わったら、つけ忘れたパーツなどがないか確認し、問題なければカバーとふたを取り付けます。

止水栓を開けて正常に作動するか確認する
ふたを閉め終わったら、止水栓を開けましょう。開け終わったら水を流して、正常に作動するか確認してください。

水が流れない・量がおかしいなどの異常があれば、再度止水栓を閉めてふたを開け、修理します。すべて終わったら作業は完了です。ゴム手袋や養生を外して、後片付けをします。

自分で修理できないときは業者へ相談を

レバーが戻らない状態になっても、知識があれば自分で修理できます。しかし、これまでの流れを見て、自分では難しいと感じる方もいるでしょう。

自分での修理が難しい場合や、修理してもうまくいかない場合は、業者の力を借りてください。無理して自分で修理しようとすると、悪化する可能性が高いです。難しいと感じたら、すぐに業者へご連絡ください。

まとめ

トイレレバーが戻らなくなっても、慌てず対処すれば自分で修理できます。タンク内を確認・修理する方法を知っておきましょう。自分で修理するのが難しいなら、業者の力を借りることもご検討ください。

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