水のコラム
浴槽の水が減っていく原因は何?対策はある?
浴槽にお湯をはったのに、しばらくしたらお湯が少なくなっている現象は、水漏れが関係しています。素早く対処しなければ、被害が広がってしまうので原因を突き止めなくてはなりません。
本記事では、浴槽の水が減っていく原因と対策について紹介します。原因によって対処法も異なるので、自宅の状況と一致しているものを確認してみてください。
>浴槽の水が減る原因を調べる
まずはなぜ浴槽の水が減っているのかを調べる必要があります。原因は大きく分けて3つあるので、該当するものを探してみてください。
浴槽のひび割れ
まずは浴槽全体をチェックしましょう。経年劣化によって、浴槽がひび割れしているかもしれません。
浴槽の素材は木やステンレスなど多くの種類がありますが、もっとも手入れがしやすく一般的なのはFRPといわれる強化プラスチックです。
FRPは10年から20年程度で劣化が目立つようになるため、ひび割れや剥がれなどの損傷が起こってしまいます。そのため、浴槽を使って10年以上経過している場合は、浴槽のひび割れを疑いましょう。
とはいえ、他の素材であっても劣化を起こすことがあります。ステンレスであっても浴槽が破損して水漏れを起こし、破損した部分が鋭利になっている可能性があります。ステンレスの場合は、水漏れだけではなく、けがに繋がるのですぐに対処が必要です。
木の場合でも、カビが発生して、腐食による水漏れが確認されています。どんな浴槽を使っていても、安定的に使い続けることはできないので、まずはひび割れやカビの発生等がないか、しっかりと確認してください。
排水栓の経年劣化
排水栓はお湯を溜めるための栓です。故障や経年劣化で隙間を作ってしまい、溜めたお湯が少しずつ流れていってしまいます。
ゴム栓タイプの場合、ひび割れや劣化が目立つので目視で確認できるでしょう。特に、浴槽と同様に10年以上使っている場合は、要チェックです。
また、昨今よく見かけるワンプッシュ栓というものもあります。排水ボタンを押すことで、排水栓が開く仕組みのものです。
ワンプッシュ栓の場合、劣化を目視することができません。内部の部品が故障していることが原因になっているため、自分で修理することは困難です。
しかし、水漏れの仕組みとしては同じで、排水栓に隙間ができて少しずつ水が流れていっています。
配管の経年劣化
浴槽は風呂釜や給湯器につながっている配管からお湯を供給しています。配管のつなぎ目が劣化や損傷を起こしていると、水漏れしてしまいます。
浴槽内から完全にお湯がなくなることはありません。給排水口の位置まで水位が下がると、水が減らなくなるためです。
したがって、浴槽のひび割れやゴム栓の劣化が発見できず、完全に水がなくならない場合は配管の経年劣化と見て問題ないでしょう。配管を目視できなくても確認できる劣化です。
ただし、二次災害を呼ぶ可能性があります。シロアリや腐敗、カビの発生なども起こるかもしれないので、早急な対処が必要です。
原因別の対処法
原因別の対処法を紹介します。一部であれば、自身での対応が可能です。
浴槽のひび割れの対処法
浴槽がひび割れしている場合、交換作業が必要です。交換作業はプロに任せるしかありませんが、応急処置はできます。実際に交換する場合でも、お風呂は毎日入るものなので、絶対に応急処置をしてください。
ひび割れ箇所を発見したら、防水テープを貼り付けます。ホームセンターやインターネットで売っているので、すぐに購入できます。浴槽の交換がすぐにできない場合は、パテを使ってひびを埋める方法もおすすめです。
FRP素材専用の補修材やキットも販売されています。2,000円程度で購入できて、作業もあまり難しくないので日常的にDIYをしている人であれば挑戦するのも良いでしょう。
何度も言いますが、応急処置に過ぎないので、新しい浴槽を見つけておくようにしてください。
排水栓の対処法
ゴム栓の劣化であれば、業者を呼ぶ必要はありません。ラップやビニール袋を使えば、隙間を埋められます。そして、新しいゴム栓をホームセンターやインターネットで購入して、交換すれば完了です。鎖付きのゴム栓も、1,500円程度で購入できます。
ワンプッシュ栓の場合は、部品の交換作業ができません。しかし、排水栓を外して、ヘアキャッチャーに溜まっているゴミを取り除くことはできます。
ゴミが原因になっている可能性もあるので、掃除の意味も込めて排水栓の環境を整えましょう。
基本的には業者に相談する
浴槽の水が減る原因はいくつかあり、場合によっては対処も自分で行えます。しかし、根本的な解決をできるのは、ゴム栓の交換のみです。その他の原因は、業者に相談して対応しなければなりません。
業者はスピード対応で実施してくれて、確実に修理をしてくれます。
どの業者に相談すれば良い?
業者に相談することを推奨したものの、どの業者に相談すれば良いか分からない人もいるはずです。ゴム栓の損傷や配管の破損であれば、水回りの修理業者に相談してみましょう。
スピード対応、見積もり無料等、ユーザーに対してかなり配慮されているので、修理までに時間がかかることがあまりありません。
一方、ワンプッシュ栓の故障の場合は、水道業者ではなく、浴槽のメーカーに問い合わせをしてみましょう。
時間は少しかかりますが、確実に純正の部品を使って修理をしてくれるので、長く安定的に浴槽を使い続けられますます。
浴槽自体に問題がある場合は、応急処置をして、リフォーム業者や工務店への相談も検討しましょう。
新品の浴槽にする場合、交換費用が高額になるため、経済状況と使いたい浴槽に合わせて選ぶのがおすすめです。
そして、複数社に見積もり依頼を出して、時間をかけて比較をしましょう。
修理費用の相場を把握する
注意点としては、修理費用の相場を把握しておくことです。事前情報がなにもないと、提示された見積もりに対して高いか安いかの判断ができなくなってしまいます。
あらかじめ該当箇所の修理に必要な費用を把握しておくことで、高すぎる業者や安すぎる業者を避けることができます。特に安すぎる業者は注意しましょう。
後から色々な費用を請求してくる可能性がありますし、アフターサービスが悪い場合もあります。事前に情報収集をしてから、見積もり依頼を出しましょう。
まとめ
浴槽の水が減る原因の種類は多くありません。1つずつ可能性を潰していけば、おのずと原因が見えてきます。
排水栓のみ、自身で修理が可能です。浴槽のひび割れは応急処置しかできませんし、配管に関しては素人が手を出して良い範疇とはいえません。無理して修理しようとして、かえって被害が大きくなるリスクもあるため、必ず業者に相談しましょう。
そして、業者に相談する際も、被害状況とマッチした業者選びが大切です。事前に情報を集めて、自分に合った業者に相談して修理を進めましょう。