水のコラム

直接流したら危険!油や洗剤を安心して捨てる方法を解説

2023年04月21日  キッチン

油や洗剤を直接流しに捨てると起こることについて認識している人は少ないかもしれません。処置方法を理解している人も多くないでしょう。

ここでは実際に流しに捨てると、どういうトラブルが発生するのか、そして安心して捨てる方法について紹介します。

水道に油を直接流すと起こること

以下では、水道に油を直接流すと起こることを紹介します。

一般家庭への影響
水道に油を直接流すと、自宅の排水口が詰まりやすくなります。実際のところ、一般家庭の排水口が詰まる原因でナンバーワンなのが油といわれています。排水口からつづく水道管内に付いた油は、冷えると固くなります。

その部分に食材のカスや洗剤が付いて油の固まりが肥大して、水流を止めるのが原因です。そして、「油をそのまま流さなければOK」ではありません。揚げる料理などでたくさん使用した場合、確実に処理したようでも鍋や食器に油が残っています。

少量の油も積もれば排水口の詰まりの要因となってしまうのです。よって、細心の注意が必要です。

地球環境への影響
各住宅からの排水は、下水処理場で洗浄されてから川に流されるのが通常の流れです。したがって、各住宅が水道に直接油を流してしまった場合、下水を処理する負担が多くなってしまいます。

加えて、環境汚染についても重要な問題です。下水の処理が整備されていない地区では、家庭内から出された排水は排水口から排水管を通過してそのまま川や海に流れつくので、水質の悪化を引き起こしてしまいます。

油をそのまま流すことは、海や川の生物の命を脅かすことにもつながります。

国の環境庁の生活雑排水対策推進指導指針によると、使用した天ぷら用油20ミリリットルを流すと、魚が健全に住める水質に戻すために、浴槽(300L)20杯分相当の清潔な水が必要になってきます。

環境を守るためにも、わずかな脂でも布やキッチンペーパーで拭くなどの対策をとるようにしましょう。

油や洗剤の処理方法

以下では、油や洗剤の処理方法を解説します。

油ゴミの分類法
油は燃やせるゴミとして捨てられます。ただ、油は液体の状態だと捨てられません。正しい油の処理法を後で説明します。参考にしてみてください。

油ゴミの処理方法は、各自治体によって取り扱い方が異なるケースもあります。各地区のゴミ回収ルールをあらかじめ確かめた上で、正しく処理するようにしましょう。

はじめに回収手続きをお願いする方法です。

各自治体によっては、油を資源物として再生利用するためにリサイクルゴミとして回収してくれる自治体もあります。使い切った油はバイオディーゼル燃料といったものに資源化できるので、これを実施する自治体に住んでいる場合は、回収手続きをお願いすることで環境を守る活動にもなるでしょう。

また、リサイクルとしてゴミ回収することは燃えるゴミを減らすことにもつながるので、リサイクル回収を行う自治体も増加傾向にあります。

リサイクルを実施する自治体によって回収の方法は異なります。なので、自治体の公式サイトなどでリサーチしてみるといいでしょう。

次に新聞紙を使う方法です。

油の処理として最もオーソドックスな方法が、新聞紙に吸収させて燃えるゴミとして捨てる方法です。新聞紙に吸収させるのは、油の温度が低い状態になってから行いましょう。
油の高温だと、自然発火する危険もあります。

続いて、牛乳パックを利用する方法です。牛乳パックを利用する処理方法も一般的です。以下の手順で処置できます。

・空の牛乳パックにキッチン用ペーパーを丸めて詰める
・油を冷やしてから注いで吸収させる
・牛乳パックの口部分をガムテープで確実に閉める
・可燃ゴミとして処理する

キッチン用ペーパーの代替として着古した衣服の切れはしを使っても大丈夫です。ただし、この手段も自然発火に注意しなければなりません。高い気温の時期に行うケースは、中身に詰めるペーパーやボロ布を水に濡らしておくとスムーズでしょう。

最後は固めて捨てる方法です。

油の処理として最も手軽な方法が、市販で入手できる凝固剤で油を固める方法です。油がまだ熱を持っている間に凝固剤を入れ十分に混ぜ合わせておくと、60分くらいで油が固まってきます。最後に、固まった油を取り出し、可燃ゴミとして捨てれば終了です。

また、凝固剤の代替として片栗粉を使うこともできます。まだ油に熱があるうちに、油と同じ量の片栗粉を入れて混ぜ合わせておくだけです。凝固剤ほど固まりませんが、どろりとした状態にまでは固められます。

洗剤の処理方法
ほとんどの自治体では可燃ゴミとして処理するケースが多いようです。粉末タイプや固形のタイプだとそのままで、液体のタイプだと新聞紙や要らない布に吸収させて可燃ゴミとして処理します。

また、水で薄めながら排水口内に流しても大丈夫です。

油のリサイクル法

油のリサイクル方法について解説します。

油はリサイクル可能
リサイクルの基準は2~4回程度です。それ以上のリサイクルは健康被害の危険があるので、やめた方がいいでしょう。

また、1度しか使用していない油でも、長い期間そのままにしていると油が酸化する場合があります。1回使用した油は、できる限り早くリサイクルするようにしましょう。

油をリサイクルする方法
油をリサイクルする場合の大切なポイントは、「使った後の油を清潔なままにしておく」「なるべく空気に触れさせない」の2点です。はじめに、下記のものを準備してください。

・アミじゃくし(網目が細かい物)
・コーヒーフィルターかキッチンペーパー
・濾し器
・保存する容器

下記の方法で油を清潔にします。

・揚げ物の調理が終了したら、油が熱いうちにアミじゃくしで揚げものカスを全部すくいあげる
・保存する容器に濾し器を設置する
・濾し器の上にコーヒーフィルターかキッチンペーパーを設置し、油を注いで濾す

使い切った油を鍋内に放置するのはおすすめできません。酸化を促してしまうので、容器に移し替えることを忘れないようにして保存しましょう。

油を清潔にするときに、揚げものカスを一つの場所にあつめておくと火が発生する恐れもあります。また、油が冷え固まると粘度が増して濾しづらくなるので、油を濾す場合は温いうちに実施するのも重要な点です。

洗剤のリサイクル法

ほとんどの洗剤のボトル容器には、プラマークが付きます。プラマークが付くボトル容器は、リサイクルゴミとして分別しましょう。

ただ、リサイクルゴミとして捨てられるのは、洗剤を使い切って洗浄した容器のみです。洗うとはいっても完全に清潔にする必要はなく、わずかな水ですすぐレベルで問題ありません。

洗剤が中に残るケースや、ボトル容器内の汚れがひどくて取れないときは、プラマークがついている場合も、可燃ゴミとして処理するのが正しいです。クリーム状のタイプやジェル状タイプの洗剤についても、形は異なりますが分別法は液体洗剤と同様です。

中に残る洗剤を洗面所やトイレ内に流すのは水質の汚染になります。中に残る場合は可燃ゴミとして処理するようにしましょう。

また、容器を清潔にするために大量の水を使う場合、可燃ゴミとして処理する方が環境負荷を最小限に抑えられます。わずかな水で洗って清潔になる場合は、綺麗に洗ってリサイクルゴミとして処理しましょう。

洗剤を使用している最後の数回は、ボトル内に若干のお水を入れて使い切る工夫をすると、ボトル内部を洗う労力と水をセーブできます。

リサイクルゴミとして回収されたプラスチックのボトルはリサイクルに利用されます。回収した後に別の清潔なリサイクルゴミまで汚すことのないように、汚れ具合がひどいボトル容器はリサイクルゴミとして出さないように心がけましょう。

まとめ

この記事では、油や洗剤を安心して捨てる方法を解説してきました。油や洗剤を処理する場合に、その後の問題や環境への影響について意識している人は少ないかもしれません。

固まった油は詰まりの原因にもなりかねません。注意して処理するようにしましょう。

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