水のコラム
冬の季語「寒の水」ってどういう水?特徴を紹介【水道職人:公式】
1月20日は大寒(だいかん)ですね。
大寒とは、二十四節気(にじゅうよんしせっき)の一つで、寒(かん)の中で最も寒い時期だと言われています。
大寒は立春の前日まで続き、その期間は約2週間です。
また寒と呼ばれる期間は寒中(かんちゅう)や寒の内(かんのうち)と呼ばれ、その期間は約30日間です。
小寒(しょうかん)から立春の前日までの期間のことを寒と呼びます。
寒中見舞いや寒稽古など、寒の期間に行う行事には「寒」という言葉が入ることがほとんどです。
そんな寒を使った言葉に、「寒の水(かんのみず)」という言葉があることを知っていますか?
本日は、冬の季語の一つである寒の水についてご紹介します。
寒の水は長期保存に向いた水
寒の水とは、寒と呼ばれる期間に汲まれた水のことを指します。
寒の水の特徴
寒は気温が低くなり水温も低下するため、不純物や雑菌が少なく、その期間に汲んだ水は腐りにくい水だと考えられているのです。
そのため味噌や醤油、酒といった、長期保存する食材を造ることに適した水だと考えられています。
「寒中仕込み」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
この寒中仕込みで使われる水が、寒の水です。
寒の水は口当たりが柔らかく、美味しい水とも言われています。
腐りにくいという理由だけではなく、美味しいという理由でも、寒中仕込みで採用されているのでしょう。
今でこそ耳馴染みがあまりない寒の水ですが、冬の季語でもあります。
石田波郷(いしだはきょう)氏の「雨覆(あまおおい)」という俳句や、北村季吟(きたむらきぎん)氏の「山之井(やまのい)」という俳句などで、冬の季語として使われているでしょう。
寒九(かんく)の水との違い
寒の9日目に汲んだ水のことを寒九の水と言います。
寒九の水は寒の水で最も高い効能効果があると考えられており、寒九の水を飲むことで風邪を予防でき、腹痛が治まると言われています。
寒九の水は寒中に1日しか汲めません。
貴重でもある寒九の水は、大事に飲まれます。
令和でも寒の水を長期保存できる?
寒の水と呼ばれる水は、井戸や湧き水などから汲んだ水のことを指すのではないでしょうか。
そのため、令和と呼ばれる時代となった現代でも長期保存が可能かと言われれば、その答えは水質によって大きく異なると思います。
現代でも井戸水を生活用水に使っているご家庭があります。
このようなご家庭の場合、水道水と同様に常温での保存も可能ですが、1~3日程度が限界でしょう。
井戸水には水道水のように、雑菌を防ぐ加工がされていないため、水道水よりも腐る速度が早いと考えておいてください。
冷暗冷所以外で保存した場合、1日未満でも腐る可能性があります。
また生活用水に使える井戸水の場合でも、飲食には適さない水質の物もあります。
生活用水という言葉の中には飲食で使う水も含まれますが、飲食には使わないけれど洗濯やトイレなどでは使う水のことを生活用水と呼ぶこともあるのではないでしょうか。
飲食に適さない水を摂取することは大変危険です。
保存期間に関わらず、飲食以外で使うようにしてください。
なお湧き水の保存期間は井戸水と同様に、1~3日程度が限界です。
基本的には井戸水と同じ扱いだと思って問題はありません。
ただし湧き水は雪や雨の影響で雑菌などが混ざっている可能性もあります。
飲食に適しているかを吟味してから摂取した方が良いでしょう。
西京味噌でも寒中仕込みはある?
京都府の味噌と言えば、西京味噌を想像する方がほとんどだと思います。
味噌は原料によって熟成期間が異なり、西京味噌の熟成期間は味噌の中で最も短く、約2週間~1カ月です。
そのため寒中仕込みといった、期間を定めた仕込み方はしません。
また西京味噌の塩分は5%前後と他の味噌に比べて塩分量も少ないのです。
塩分量が少ない西京味噌は長期保存には適さない味噌です。
なお、西京味噌と白味噌は別物だと思っている方もいますが、基本的には同じ物です。
西京味噌と名乗るためには、京都府味噌工業協同組合が定めた定義を満たす必要があります。
定義を満たし、認められた物のみ、西京味噌の名前を名乗れるのです。
参考:京みそ「西京味噌」について┃京都府味噌工業協同組合
井戸ポンプのご相談はきょうと水道職人へ!
井戸のポンプ水漏れや詰まりなどのトラブルは、きょうと水道職人にお任せください!
京都府は水源に恵まれた地方です。
そのため水道だけではなく、飲用の井戸を使っているご家庭もあります。
そして井戸の水を汲むために、家庭用の電動井戸ポンプも導入されています。
家庭用の電動井戸ポンプも水道の蛇口と同様に寿命があり、寿命は約10年です。
10年を超えた家庭用の電動井戸ポンプは、電源が入らなくなったり、水の出方が少なくなったりします。
また家庭用の電動井戸ポンプに、砂利などを取り除くためのフィルターを付けて使っている場合、フィルターが目詰まりを起こすこともあるでしょう。
家庭用の電動井戸ポンプが寿命を迎えているのに使い続けると、ある日突然井戸水が汲めなくなることがあります。
水漏れや詰まりが発生したときは、交換を検討する必要があるでしょう。
家庭用の電動井戸ポンプの交換は、きょうと水道職人にお気軽にご相談くださいませ!
飲用の井戸があるご家庭では、寒の水の習慣が残っているご家庭もあります。
寒の水を楽しむためにも、家庭用の電動井戸ポンプのトラブルは放置しないようにしましょう。